2012-04-28

可能性と蓋然性の違い

普段、なにげなく使ってる「可能性」という言葉。

「可能性が高い(低い)」 というのは間違っていて、
「蓋然性が高い(低い)」 と使うのが正しいとのこと。

可能性 は possibility、起こるか起こらないか、有るか無いか。
蓋然性 は probability、確からしさの度合い、確率。
「可能性がある(ない)」
「蓋然性が高い(低い)」
これが本来の使い方らしい。

そうはいっても普通は「蓋然性」っていっても通じないよね。
日銀のレポートぐらいでしか見たことないし。

英語に訳す場面だと使い分けないとまずいのでしょう。

日本語だと曖昧だけど、英語にすると明確に違う実感が湧くのは何ででしょうね?
プログラミングもいくつか違う言語をつまみ食いすると理解が進んだりしますし。
もしや、これは単に習熟度が低い(日本語含む)ということか!

概念と言語というテーマは面白いですね。
この面白さに中学の時、気付いていればなー。

5 件のコメント:

  1. 某国語専門家2013年8月8日 19:57

    興味深いテーマでしたのでじっくり拝読させていただきました。
    一つ、誤りの点がありましたので指摘差し上げます。


    国語(日本語)における「可能性」というのは0から100%まであります。
    ですから、水の温度と同じような使い方が正しいのです。
    つまり、「可能性が高い・低い」というのは日本語の言語学的にきわめて正確な用い方です。

    蓋然性というのは、「確実に起こること=起こるほうの確率が高い性質」と言い換えるとわかりやすいと思います。
    ですので、「蓋然性がある・ない」というほうが、たとえ耳障りで引っかかるイメージがあっても、むしろ日本語の言語学的には正しいのです。

    つまり、日本語を英語に翻訳したときの意味と、日本人が日本人同士で共通認識している意味に差異があり、これが誤訳を生じさせるきっかけとなっているのです。

    日本語を英語に訳して日本語を理解するという試みは面白いとは思いますが、
    日本語と英語が100%合致しているというほうがむしろ稀有ですから、そこに誤訳が生じるのです。その誤訳を補填するために「意訳」という方法があるのです。

    ですから日本語→英語→日本語という返還で理解しようとするアプローチはきわめて誤解を招きやすい方法であることを付記させていただきます。

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    1. ははあ、なるほどですねえ。。

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  2. 英語だとprobability=確率論だから、英語で考えればすぐわかる。
    possibilityといったらあるかないか、しかない。

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  3. 某国語専門家さんは蓋然性という日本語がいつできたとお考えでしょうか。
    probabilityの訳語として生み出されたという記述を多く見かけます。
    従って蓋然性という言葉を解釈するには英語での運用を基にするのもひとつの見識でしょう。

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  4. 国の機関から出ている文書でも「蓋然性が高い」と表現している場合があるくらいですしね。
    難しい言葉を使っても相手(または読み手)に正確に意図が伝わらないならそれは無用な言い回しなのかなと思ったりします。

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